5月28日、NVIDIAはアバター向けAIモデル開発キット「Avatar Cloud Engine for Games」(以下、ACE for Games)を発表しました。ジェネレーティブAIを活用し、スピーチ・会話・アニメーション等がカスタマイズされた、独自のAIモデル作成が可能となります。作成されたAIモデルは、NPCとしてソフトウェアやゲームに展開できます。
ゲーム向けAIモデルを作成可能に
ACE for Gamesは、クラウド上でデジタルツインや3Dコンテンツを設計、公開、運用、体験などができるプラットフォーム「Omniverse Cloud」を基盤とした開発キットです。以下のソリューションが含まれています。
・NVIDIA NeMo:言語モデルの構築やカスタマイズ、展開のために独自のデータを使用。伝承やキャラクターのバックストーリーをカスタマイズでき、かつ非生産的で危険な会話を排除できる。
・NVIDIA Riva:自動音声認識とテキスト読み上げにより、ライブスピーチでの会話を可能にする。
・NVIDIA Omniverse Audio2Face:会話に合わせて、ゲームキャラクターの表情豊かなフェイシャルアニメーションを瞬時に作成可能。「Unreal Engine 5」(UE5)向けのOmniverseコネクタを備えており、開発者はMetaHumanキャラクターに直接フェイシャルアニメーションを追加することができる。
開発者は、ACE for Gamesのソリューション全体を統合利用、もしくは必要なコンポーネントのみの使用を選択できます。
デモ画像で自然な会話するNPCを披露
NDIVIAは、アクセラレーションプログラム「NVIDIA Inception Program」に参加するスタートアップ・Convaiと共同で、ACE for Gamesを使ったデモゲームを作成しました。「Kairos」と名付けられたデモでは、プレイヤーはラーメン屋の店主であるJinと対話します。JinはNPCですが、言語によるプレイヤーの問いかけに対して、物語のバックストーリーに沿った自然な回答を返します。
(Jinとの会話は動画の01:12から)
このデモを作成したConvaiは、VRゲーム用の会話型AI開発に取り組む企業。デモはACE for Gamesモジュールを自社のアバタープラットフォームに統合し、UE5を用いて作成している、とのことです。
NDIVIAによると、ACE for Gamesに含まれる「Audio2Face」はすでに実際のゲーム開発に採用されています。採用したゲームとして、GSC Game World開発の「S.T.A.L.K.E.R. 2: Heart of Chernobyl」やFallen Leaf開発「Fort Solis」の名前が挙げられています。また会話エンジンのアニメーション改善にも使用する企業(charisma)も現れています。
ローカルでもクラウドでも利用できる
ACE for Gamesはローカル環境とクラウド環境の両方に対応しており、「NVIDIA DGX Cloud」、「GeForce RTX PC」またはリアルタイムインフラ構築用のオンプレミス経由でも最適化し使用できる、とのこと。
ACE for Gamesの発表に際し、NVIDIAのデベロッパー&パフォーマンステクノロジー担当バイスプレジデントを務めるJohn Spitzer氏は、「ジェネレーティブAIは、プレイヤーがゲームキャラクターと接する際のインタラクティブ性を革新し、ゲームへの没入感を劇的に高める可能性を秘めています」とコメントしています。
(参考)NDIVIA
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