6月2日、米Bigscreen VRはVRヘッドセット「Bigscreen Beyond」の最新アップデートを発表しました。光学系の改良が実施され、視野角(FOV)は102°、画素密度は32ppd、IPDの調整範囲は55〜72mmへと改善しました。「Bigscreen Beyond」は2023年2月に発表され、日本価格164,800円で予約受付が開始。同年第3四半期に出荷開始予定です。
(出所:Bigscreen VR。以下、画像の引用元は同じ)
「Bigscreen Beyond」はBigscreen VRが展開する初のVRヘッドセットです。Bigscreen VRは2014年創業。VRで友人等と大画面で映画を見れるソーシャルVRアプリ「Bigscreen」の運営で知られており、直近で約600万人のユニークユーザーがいることを明らかにしています。
視野角、画素数が改善
「Bigscreen Beyond」のアップデートでは、主に光学系の改善が実施されています。視野角(FOV)が102°となり、2023年当初の発表と比較して10°広がりました。さらに、画素密度も28ppdから32ppdへ増加しています。
この改善により、ステレオオーバーラップは影響を受けることはなく、70mm-72mmのIPDを持つユーザーを除き適用される、とのことです。ステレオオーバーラップとは両眼が同じ点を捉える視野領域を指し、奥行きの知覚に重要です。なお、Bigscreen Beyondは「Valve Index」と同等のステレオオーバーラップを有しています。
IPD対応サイズも3種類増、より幅広い人々が使いやすく
Bigscreen Beyondでは、非常にユニークな試みが行われています——フィット感を高めるため、ユーザーがヘッドセットを注文する際、スマートフォンと専用アプリを使って顔の3Dスキャンを行うのです。このデータをもとに、顔の形や目と目の間の距離(IPD)を調整し、ユーザーに最適なサイズを選んで発送します。
発表当初、Bigscreen VRは15種類のサイズを用意していました。今回のアップデートにより、バリエーションが18種類に増加。これにより、IPDが53mmから74mmの人が、フィット感や体験の品質を損なわずに装着可能となります。
その他、透明度やスイートスポットなど、さまざまな光学特性が向上しているとのこと。Bigscreenは「我々は、Meta Quest 2、HP Reverb G2、Varjo Aeroなど、現在市販されている多くのヘッドセットの視野を凌駕しています」と自信を見せています。
世界最小・最軽量のPC接続VRHMD
「Bigscreen Beyond」は世界最小・最軽量を謳うVRヘッドセットとして、大きな注目を集めています。PC接続型で、ヘッドセット単体での重さは127g(※装着要ヘッドバンドは28g)です。リフレッシュレートは最大90Hz。ディスプレイには、片目2560×2560のマイクロ有機ELディスプレイを搭載し、薄型のカスタマイズされたパンケーキレンズを使用しています。
出荷品すべてにアップデートを適用h2>
Bigscreen Beyondの発売価格は999ドル、日本円では164,800円(税込)です。36ヶ月の分割払いも可能で月額32ドルで提供されています。公式サイトにて予約受付中で、送料無料で日本からも予約できます。
出荷時期は米国内が2023年第3四半期から、米国以外には2023年第3四半期の出荷予定。Bigscreenは「今回のアップデートは過去数カ月に予約された製品も含め、全ての出荷品に適用される」とアナウンスしています。
(参考)プレスリリース
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