6月7日、AppleはARスタートアップ・Miraの買収を認めました。Miraは、ユニバーサルスタジオジャパンのマリオカートアトラクションに使用されるヘッドセットの開発企業として知られており、米軍との技術提携の実績も有します。米メディアThe Vergeが報じました。
Appleは買収を認めるも、詳細語らず
The Vergeの報道によると、MiraのCEOであるBen Taft氏は「Excited for Mira’s next chapter, at Apple 7 year journey from dorm room to acquisition.(MiraのAppleでの次章に興奮しています。寮の部屋から買収までの7年間の旅)」とInstagram非公開アカウントに投稿。この投稿をみた関係者いわく、「Miraの従業員のうち、少なくとも11人をAppleが迎え入れた様子が語られていた」とのことです。
The VergeがMiraの買収をAppleに確認したところ、Appleは買収の事実を認めました。併せて、Appleが取材に対し「時折、私たちは小規模なテクノロジー企業を買収しますが、通常通り、その目的や計画については言及しません」と回答し、買収の時期や金額などを明らかにしなかった旨を報じています。
加えて、The Vergeは「Appleの元デザインチーフと努めたJony Ive氏が一時期、Miraの顧問を務めていた」との元Mira従業員から得たとする証言を明らかにしています。
USJマリオカートのヘッドセットを開発
Miraは2016年設立。ロサンゼルスとサンフランシスコに拠点を構え、AR技術開発に取り組むスタートアップです。2020年7月には600万ドル(約8億円)以上の調達に成功しました。
同社はスマートフォンを組み合わせて使用する産業向けARヘッドセット「Prism Pro」の開発で知られています。「Prism Pro」は、米陸海軍との契約締結の上、軍での訓練にも使用されているとのことです。また、日米ユニバーサルスタジオパークのマリオカートアトラクションに使用されるヘッドセットも同社が提供しました。
6月6日にAppleが発表した「Apple Vision Pro」にMiraの技術が生かされたかどうかは不明ですが、今回の報道はXR分野に進出したAppleの戦略的な動きが判明した一例と言えるでしょう。
(参考)The Verge、TechCrunch
●関連イベント「XRの最新動向を語る「AWE&WWDC報告会」(主催:Mogura NEXT)
世界最大のXR業界カンファレンス「AWE USA 2023」と、Appleの年次開発者会議「WWDC 2023」の報告会をウェビナーで実施します。
6月12日(月)の19:00から、参加費は1,500円です。参加申込はこちらのリンク(Peatix)から。
(登壇者:西田宗千佳(ITジャーナリスト)、久保田瞬(Mogura VR編集長))
The post AppleがARスタートアップMiraを買収。米メディアThe Vergeが報じる appeared first on Mogura VR.
#youtube #vtuber #moguravr