クリエイター・VR蕎麦屋タナベさんの新作VRChatワールド「ファンタズモール」が公開されました。現在パブリックで公開中で、誰でも無料で入場できます。
タナベさん曰く「構想30年制作6か月製作費2000円」。どこまで真実かは不明ですが、「ヤンキーカップルがジャージで土日を過ごす埼玉県のショッピングモール」をイメージして制作された、大作ワールドです。
……埼玉、とのことです。そういうことにしましょう。
入口から奇っ怪なあれこれがお目見え。どうか気を確かに。勇気を出して、モール内へ足を踏み入れてください。
「ファンタズモール」には、”この世の全て”が集まる――!
クリエイターの創作物であふれるショッピングモール!
と、開幕からインパクトばつぐんですが、この「ファンタズモール」は「クリエイターの制作物が集まるショッピングモール」がコンセプト。展示物の多くは、実際に販売されているVRChat向けアイテムです。
モール内には様々な店舗がオープンしています。それっぽい店名と構えの店舗には、クリエイターが制作したアバター、アバター衣装、小物、ギミックなど、多種多様なアイテムが展示されています。
アイテム名と作者・販売ショップ名も併記されているので、気になったらその場でカメラ撮影してメモっておくこともできます。気分はさながらウィンドウショッピング。実在感のある展示のおかげで、「店先で気になるものを眺める」体験にはリアリティがあります。
そしてここはVRChat。扱えるものは衣服にとどまりません。「だまこや」の店舗では、アバターやワールドをきらびやかに彩るパーティクル素材やエフェクトが展示。その場で手に取ったり、マネキンに試着したりして、使用感を確かめることができます。
ショッピングモールに欠かせないフードコートもあります。ここでは食べ物3Dモデルを専門に扱うショップ「へのごはん」のアイテムが注文できます。
「へのごはん」のアイテムは見た目のリアルさもさることながら、一部のフードメニューは「箸で持って食べる」ギミックまで仕込まれているのが大きな特徴。寿司はその場で握ることもできます。「フードコートでワイワイしながらみんなでご飯を食べる」体験だって味わえるのです。
ユーザーやコミュニティとのコラボも見られます。たとえばこちらはラジオ配信「そのらじ」も放送している、バーチャルレコードショップ「たわわレコード」の出張店舗。
ここでは、様々なバーチャルアーティストの楽曲の試聴ができます。VRChatに公開されている本店ワールドでも体験できるギミックですが、「ショッピングモールのCD屋さんで試聴する」って体験には独特の魅力があるものです。
こちらはMoguLiveとのメディア提携中のWebメディア「バーチャルライフマガジン」のコーナー。「モール内にあるラジオ局」がイメージになっているとのことです。ここで配信などが開かれていると「公開収録」の雰囲気が出てきそうです。
モールの一角では写真展も開催されています。現在展示されているのは、VRフォトグラファー・Neomanceさんの写真。強烈な現実感が感じられる、Neomanceさんの珠玉の一枚を間近に見ることができます。
さらには映画館まであります! これもたしかにショッピングモールにありがち。家族でこうした映画館へ行った思い出のある人も多いかと思います。
こちらでは「ホテル・カデシュ」などのVRChat映像クリエイターチームによる、ハイレベルなVRChat撮影映画が上映されています。シアターで観れば気分はすっかり休日の映画館。羽を伸ばして楽しみましょう!
ショッピングも、食事も、映画もたのしめる。そして、紹介している店舗はこれだけではありません。実際のショッピングモールに匹敵する規模に、VRChatクリエイターやコミュニティがギュッと詰まったワールドです!
油断するな
と、ここまでの内容を見るとまともなワールドに思えるかもしれませんが……
1階フードコート前にはヘリコプターが鎮座しています。ちゃんと乗れます。モールの中を飛べます。なんで?
この展示車両も実は動かすことができます。車に乗ってそのまま店舗の外へ動かすことができます。なんで?
これは噴水に見せかけた土鍋です。なんで?
エレベーターはあれども動かず。しかも妙に奥へ伸びています。なんで?
誰?
誰???
おわかりの通り、おふざけ要素もてんこもりです。ちゃんとしたショッピングモール要素と絶妙にまざりあっているので、油断していると混乱することは必至です。
ちなみに、上記の不可思議な配置をされているアイテムの一部も、VRChat向けアイテムとして販売されているものがいくつかあります。一方で、流行りの生成AIを動員したネタ画像もかなりあるので、どれが当てはまるか探してみるのも一興です。
カオスだけどちゃんとしたVRショッピングモール
この「ファンタズモール」は、VR蕎麦屋タナベさんと漫画家・リーチャ隊長による、オールジャンル展示企画「万物のファンタズム」シリーズとして生まれたワールドです。
これまでの「万物のファンタズム」シリーズでは、様々なユーザーが提供した3Dモデル、ギミック、画像、写真、音声、などなどを詰め込みまくった結果、名状しがたいカオスそのものな空間が生まれました。特に、2021年公開の「ファンタズムセブン」は、TV番組「マツコ会議」にてマツコ・デラックスさんも体験し、驚愕したことでもある意味有名です。
「ファンタズモール」もこの「万物のファンタズム」の流れを汲むがゆえに、抑えきれないカオスがそこかしこに見られます。一方で、「ショッピングモール」というフォーマットを採用したことと、展示物が「クリエイター制作のVRChatアイテム」を多くが占めていることから、その配置は比較的整然としており、見やすくなっています。
加えて、ショッピングモールとしての構造はかなりしっかりとしています。各店舗もしっかりと作り込んであることで、数十人くらい入場していると本物のショッピングモールのような活気が感じられます。「どこかにありそうな場所」という感覚は、VR空間で得られる体験として記憶にかなり残りやすいものです。
タナベさんによれば、今後も「ファンタズモール」は実在のショッピングモールのように、各店舗などの更新を定期的に続けていくとのことです。一度だけでなく、何度も訪れる機会がある場所となりそうです。ぜひ多くの人でにぎわうモールを見て、VRChatの活気を感じ取ってみてください。
ワールドへのアクセスはこちら(PC接続型VRヘッドセット、および高スペックPCが必要です)。
https://vrchat.com/home/world/wrld_6234f015-a5d1-439f-ad69-9a18ca4d1a08
(参考)VRChat
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